Q.副作用はありますか?
「漢方薬には副作用がないので安心だ。」という方もおられますが、それは誤解です。ただ、西洋薬に比べると副作用の可能性は少ないと言えるでしょう。
西洋薬が化学物質などの人工的な原料を配合して作られているのに対し、漢方薬は植物・動物・鉱物など
自然界で採れた産物から作られています。ですので、漢方薬の作り方は料理の作り方にも似ています。
キッチンで調理をするお母さんも、食卓にすわるお父さんも、毎日食事をする時に食材の副作用を考えながら食事をしたりしません。けれど、ビールを飲み過ぎたら翌日に下痢をしたとか、子供にたまたまカニアレルギーがあるのを知らなかったとか、運悪く牡蠣(カキ)にあたってしまうだとか、植物をめぐるトラブルは案外身近にあります。食物といえど、常に万人に安全だとは限りません。自然界で採れた産物である漢方にも同じ事が言えるのです。
副作用は大きく分けて2つに分類されます。
ひとつは
薬そのもの(薬物アレルギー含む)が原因となる副作用、もう一つは
使用方法の誤りが原因となる副作用です。
薬そのものが原因の副作用を避けることは困難な場合もありますが、使用方法の誤りについては正確な知識と深い経験によって避けることが可能です。
また、漢方薬を服用して一時的に身体が不快を感じる事もあります。これは治癒する課程でみられる一過性の現象で、一般的にいわれる副作用とは区別します。初めて漢方薬を服用された方は驚いて「病気が悪化したんじゃないか。」「薬が合わないんじゃないか。」と不安に思われる事もありますが、その時期を過ぎたら自然に治まる特長があります。もちろん、全ての人にこうした症状が現れるという事ではありません。不安に思われた場合は、すぐにご相談下さい。