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Q & A
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〜・〜 T子さんの場合・女性37歳の場合、更年期年齢の慢性疲労 〜・〜

 私はもともと身体が丈夫な方ではありませんが、親の介護が1年4ヶ月ほど過ぎた頃からひどく疲れやすくなり、そのうちに布団から起きあがれない位のだるさを感じるようになりました。朝は体が鉛のように重く、平日でも一日中眠っていたいほどでした。その頃は、体を横たえれば平気で何時間でも眠れました。用事をこなさなくてはという義務感もありつつ、用事をすべてこなせていない罪悪感に毎日さいなまれ、気分もふさぎがちになりました。ビタミン剤を飲んでも変化ありませんでした。もしかしたら自分はうつ病になってしまったのかもしれないと思いながら近所の内科を訪ねてみても、検査結果に異常は見つからず、医者には相手にされませんでした。
 もしかしたらうつ病ではなくて更年期障害かもしれないし、そうだとしたら心療内科で安易に安定剤を飲まされでもしたら怖いというのもあって、まずは漢方薬を飲んでみようと思いました。
 最初は漢方を始めて急激に楽になったという感覚はありませんでしたが、それでもしばらく漢方を続けてみようと思えたのは、赤堀先生の励ましがあったからだと思います。「がんばらなくてもいいんですよ。」とか「ゆっくりよくしていきましょう。」「起きられない日は神様がくれた休憩時間なんです。」などと言われたときは、なんだかほっとしたのを覚えています。
 そんなこんなで漢方薬を飲み始めて4ヶ月が過ぎ、今では一日中寝ていたいなんて思いません。相変わらず親の介護は続いていますが、体が元気になったせいか気持ちも前向きになれています
 私が慢性疲労を克服できたのは、漢方と赤堀先生の励ましと「疲れたときは寝ていていいよ。」と言ってくれた家族のお陰です。みんなありがとう。→♪赤堀薬局より♪

*かかった薬代→ 一ヶ月…約1万3千円

〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜  赤堀薬局より  〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜

来局された頃のT子さんはパートの仕事と家事と介護を十二分にこなされ頑張りすぎの状態でした。  普段は寒がりでのぼせはなく長年の便秘症、胃もたれはないが最近は食べなくても平気なくらいで、生理はここ半年ほど乱れがちです。起きあがれないほどの疲れを訴えている割には、来局した時の振る舞いは気丈さを感じさせました。顔色は蒼白で皮膚に潤いが無く、この一年で体重が8s減少。舌は赤みが薄く(淡)周りに歯形が付き(歯痕)舌の先が赤く、声色は大きくありませんが高めで聞き取りやすい張りがありました。
 T子さんの病状を中医学的に分析すれば【肝気鬱結、肝脾不和、気血両虚】の状態といえます。診断名をつけるのはお医者様の専売特許ですが、中医学の治療は更年期障害も鬱病も慢性疲労も関係ありません。ご本人に現れている症状から体のバランスの崩れを見つけ出し、そのバランスの崩れを整えることで体調を改善させます。
 T子さんの場合、介護生活が長期化したためにがんばろうという気合が持続し、それが体にストレスとなってしまいました。そのストレスが、ストレスに敏感な臓腑【肝】を経由して消化器【脾胃】に影響したことで食欲低下・痩せが現れ、同時に血液が不足して体を栄養しきれず、その結果、顕著な疲労感に悩まされることとなりました。
 ここで注意したいのは、西洋医学的な貧血と東洋医学の血虚は同一ではないということです。東洋医学では、赤血球数やヘモグロビン濃度、血色素量などに異変がない場合でも血が足りない【血虚】と判断することがあります。
 T子さんの治療ではまず体からストレスを除き、胃腸がのびやかに働ける体内環境を作ります。胃腸【脾胃】や肝臓【肝】がのびやかになれば体内の血液の絶対量も増え、やがて疲労感が消失します。ただし、そこに至るには一朝一夕という具合にはいきません。消耗しきった血が十分な量を取り戻すにはある程度の時間が必要です。T子さんはそれに耐えてくれました。
 また、この状況下では仮に栄養剤を摂取しても体調に改善はみられないでしょう。口に入った栄養物が細胞レベルで活用されるには各臓腑が健全に働く必要があります。T子さんは【肝】【脾胃】が万全ではありませんので、摂取した栄養物質は体内で活用されないまま排泄物となる可能性が高いのです。
 T子さんに使った漢方薬は星火逍遙丸(せいかしょうようがん)、十全大補丸(じゅうぜんだいほがん)、海馬補腎丸(かいばほじんがん)です。薬代は一ヶ月分約1万3千円。
 今ではT子さんはすっかりもとの元気さを取り戻しました。それでも「これを飲んでいると家族にやさしくなれます。」と言って、星火逍遙丸を続けて下さっています。(一日2回、一ヶ月分4,080円)。介護は長期戦です。T子さん、頑張りすぎずに休み休みいきましょう。

※注)【 】内は中医学的表記です。その名称は現代西洋医学と完全に一致するものではありません。


〒426-0025 静岡県藤枝市藤枝4丁目1-2 漢方の赤堀薬局

店舗写真・漢方薬以外の写真素材はPhoto素材『Harmony』のものを使用しています

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